買ってしまいました…KATOのハチロク一式…「全部のせ」で…
【全部のせお品書き】
2028-1 8620 東北仕様 ×3両!
10-1599 花輪線貨物列車8両セット
8084 レム5000(2両入)
サウンドカード〈8620〉
貨物列車セットにはハチロクの前照灯に副灯をつけたりパイプ煙突にするためのパーツを付属させるという商売上手っぷりです。それは挑戦だな?よし、受けて立とうじゃないか!というわけで、全部イッちゃいました…
ボーナスはハチロク三重連の煙のように花輪線の空に消えていきましたよ…( ; _ ; )/~~~
まぁ後悔はしてませんけどね(⁎⁍̴̆Ɛ⁍̴̆⁎)
私は国鉄蒸気全廃後にこの世に生まれた人間ですので、当然花輪線で活躍するハチロクも見たことありません。
↑生きて動いているハチロクは梅小路蒸気機関車館のSLスチーム号で見た&乗ったことがあるだけです。
※『ドキュメント感動の所在地2』椎橋俊之、解説:三宅俊彦、2001、ネコパブリッシング
↑まぁ、やっぱり鉄道雑誌の影響ですよね。鉄道雑誌の記事で「伯備線のD51三重連」とか「急行ニセコのC62重連」とか「花輪線の8620三重連」とかの迫力ある写真と、筆者の方の思い入れたっぷりの文章に触れていると、いつしか自分もタイムスリップしてその風景を目の当たりにしているような感覚になったものです。DVD付きのムックも沢山出ていましたしね。これを自分の眼で見られたらどんなに素晴らしかったことでしょうか…
↑残念ながら現役国鉄蒸気の勇姿をこの目で見ることは叶いませんでしたが、我々には模型があるじゃないですか。模型でなら憧れの花輪線ハチロク三重連をこの目で、しかもいろいろな角度から堪能することができますよ!
…というわけでの「全部のせ」なのです(笑)
↑さて、実は我が家には既にハチロクが1両在籍しています。「MICRO ACE A6101 8620形 デフ付」です。平成15〜16年(2003〜4)ごろに購入しているはずです。かつてマイクロエースが「これでもか!」というほど蒸気モデルをリリースした時と、私が鉄道模型雑誌で蒸気の記事を読んでいた時期が重なっていたので、つられてそれなりの数を購入していた内の1両です。
いろいろ言われることの多いマイクロエースのモデルですからちょっとかわいそうな気もしますが、せっかくですから比べてみましょう。実車の詳細な知識やカマごとの相違点なんかは全く持ち合わせておりませんので、いつもの通り大体で。
↑正面から(上:KATO 下:マイクロ)
KATOは昭和40年代に花輪線・五能線で活躍した8620形がプロトタイプです。マイクロのは、機番からすると現在徳島で保存されている四国のカマがプロトタイプのようです
KATOはヘッドライトがシールドビーム化されていて、マイクロのは原形です。標識灯はKATOが片側1灯、マイクロでは省略されています。
マイクロはボイラーが太いですね。モーターや駆動装置をおさめるためにこれ以上は絞れなかったんでしょう。もう15年以上前の製品ですから仕方ないですが、なんとなく9600形チックです(^^;
マイクロは各種パーツがKATOに比べて太めですが、ディテールはこだわってよく再現してあると思います。
↑サイドビュー(上:KATO 下:マイクロ)
KATOは「原形デフ」と製品紹介ページに記載してありました。マイクロのがちょっと前後に短いのは切り詰めてあるタイプなんですかねぇ。
「ランボードは空制(空気ブレーキ)装置改造後の二段」(KATO製品紹介)らしいです。マイクロも同じですが、白いラインが入っているのが目立ちます。
比べるとKATOはキャブ屋根が延長されたタイプなのがよくわかります。余談ですが、マイクロのは経年のせいかキャブを持つとポロリと取れてしまいます。こんどゴム系接着剤でくっつけようかなぁ。
「テンダーは中期形以降装備の「6-13形」、側面両端角が斜めの形状で、リベットが撤去されていない形態を再現」(KATO製品紹介)しているそうです。側面形態はマイクロも同じっぽいですが、リベットの有無が違います。マイクロはのっぺりです。
↑キャブ周辺を斜め後ろから(上:KATO 下:マイクロ)
マイクロはキャブ内にモーターがみっちり詰まっています。
↑キャブ内(KATO)
KATOはキャブ内にモーターが見えず、内部もしっかりと作り込まれています。コアレスモーターとフライホイールはなんと細身のボイラーにおさまっているそうです。驚愕の技術ですね∑(゚Д゚)
↑キャブ周辺を斜め前から(上:KATO 下:マイクロ)
KATOはキャブの機関士側の前面が旋回窓になっています。しかし、KATOのは緻密ですねぇ(ウットリ)。おもに配管類の表現の差だと思いますが、これだけ細かい仕事をしておきながら破綻なくまとまっているのは凄いですね。
↑テンダー後ろ正面(上:KATO 下:マイクロ)
ぱっと見でハシゴの位置が違いますね。KATOが製品紹介ページにわざわざ「後面のハシゴは右側に装備」と書いていますから、ハチロク的こだわりポイントなんでしょうね。
標識灯はKATOが左右に2灯搭載、マイクロでは省略されています。
↑ボイラー前半部(上:KATO 下:マイクロ)
そして、KATO製品の一番のウリはこの「抜けたボイラー下部」だと思われます。
第一動輪付近から前の一部分だけですが、実車同様にボイラー下部に空間があるため向こうが見えます。細身のボイラーが際立ちます!非常にシビれるポイントです!マイクロの同じ部分の「ぬりかべ」が一気にみすぼらしくみえてしまいます。こうやって見比べるまでは全然気にならなかったのに…(-。-;
↑第一動輪カバー部(上:KATO 下:マイクロ)
第一動輪のカバーもKATOが設計に苦心した点だそうです。日本型Nゲージの宿命で軌間が実物より広くなるわけで、動輪カバーを違和感なくまとめるのはとても大変なのでしょうね。
KATOのほうがランボードが広く見えますがマイクロの18mm幅に対してKATOは17mmです。細身のボイラーのおかげで配置に余裕が生まれているんでしょうね。
↑動輪および先従輪(上:KATO 下:マイクロ)
隙間が抜けたスポーク車輪もKATOのウリです。いや、マイクロだって抜けてるんですよ?十何年も前にここまで頑張っているんだから大したもんなんですけど、まぁ、KATOのシャープさったら凄いですねぇ。もの凄く緻密な足回りになっています。もう、写真だけ見せて1/80モデルって言ってもバレないのでは?
↑さて、付属のパーツ類を取り付けていきましょうかね。付属品はナンバープレート、スノープラウ(ダミー用、重連用)、重連用カプラー(ナックル、アーノルド)、テンダー用ナックルカプラー、防寒カーテン、スノープラウ用解放テコです。充実してますね。
↑ナンバーは雑誌を見てのなんとなくで「48685」を選択。なんとなくですから実車の細かい形態なんかはよく知りません。
写真は製品デフォルトのダミーカプラーのまま。目指すは三重連ですから、カプラーを重連用に交換しつつ、これまた雑誌を見てのなんとなくで冬仕様にしたいのでスノープラウを付けたいと思います。
↑ダミーカプラーと根元についてる排障器一体のパーツを取り外します。
↑解放テコ、握り棒、ステップはなんと一体パーツです。スノープラウを付ける場合はステップなしのパーツに交換しますが…写真から伝わると思いますが、今にもパーツが折れてしまいそうです(;´д`)
↑黄色い印の部分のツメでボディに引っかかっています。私はパーツを折らないように気をつけながら前に傾けたり戻したりコチョコチョいじっていたら取れました。すごく際どい作業なのであんまり繰り返したくはないですね(;´Д`A
↑全てを取りはずしたら、解放テコ&握り棒パーツ、重連用ナックルカプラー、重連用スノープラウを取り付けます。
↑じゃじゃーん!
…重連用カプラーがダサい…orz
まぁ、機能重視ですから仕方ないですけど、先頭に立たせるのはちょっと…
↑ダミーカプラーとダミーカプラー用のスノープラウを取り付けてみました。
おぉっ!凛々しい‼︎
やっぱり先頭に立つ時はダミーカプラーがいいようです(^^)
↑お次は重連用にテンダーのアーノルドをナックルに交換します。
↑説明書に書いてあるとおり、印の部分のツメをひろげてはずします。カプラーを指で軽く引っ張りながら、爪楊枝等でツメを一つずつはずすと取りやすいですね。
↑ハシゴ、ステップ、解放テコ等とカプラーが一体になったパーツが取れます。スプリングの紛失に気をつけながらナックルカプラーに交換して…
↑パチンと戻して完成。テンダー側はナックルカプラーに交換すると締まりますね( ^ω^ )
↑そうそう、テンダーナックル交換画像で写ってますが、冬仕様ということでキャブにはグレー成形の防寒カーテンパーツを取り付けました。これまたパチンとはめるだけです。
↑これにて「48685」は整備完了です。
↑次は、貨物列車セットの付属パーツを使って2両目、3両目を整備します。このパーツ目当てで貨物列車セットを購入したようなものです。
右からパイプ煙突×2本、副灯付き煙室扉、カスタム用ナンバープレート、ワフ用ダミーカプラー、ワフ用煙突・ブレーキハンドルです。
さっそくパイプ煙突と副灯付き煙室扉を使ってみましょうかね!
↑煙突はスポッと抜いてパチっとはめるだけ。グラつくこともなくピッタリ嵌るのは流石KATOさんですね。
↑煙室扉の交換のためにはヘッドライトパーツを抜く必要があります。説明書どおり斜め上方に引き抜きます。
↑ヘッドライトパーツをぬいた穴のフチに見える煙室扉の上端を、先の細い竹串などで裏から押します。煙室扉は思ったより薄いので、交換パーツをよく観察してどこから取れるのかを把握します。穴から押すのではありません。
↑ダミーカプラー用スノープラウ、スノープラウ用解放テコ、防寒カーテン、テンダーナックルカプラーを装着。貨物列車セットのパーツから「38698」のナンバーを取り付けて整備完了。
撮り鉄目線からすると、パイプ煙突、シールドビーム、副灯付きなんてのは人気が無さそうですが、模型的には細密感もアップしてとても映えますね。気に入ったので三重連の時は前々補機として先頭に立ってもらいましょう(≧∀≦)
↑もう1両はパイプ煙突、重連用ナックルカプラー、重連用スノープラウ、スノープラウ用解放テコ、防寒カーテン、テンダーナックルカプラーを装着して、ハチロク単品パーツから「68656」のナンバーを装着。よし、キミは前補機だ!
↑マイクロちゃんも含めて、それぞれ個性のある4両のハチロクが揃いました。…あれ?いじってたら握り棒が片方どっかいっちゃいましたね…探さなきゃ…(-。-;
↑貨物列車セットの方は、ワフだけパーツの取付けが必要でした。まずは煙突とブレーキハンドルです。
↑煙突はランナーから切り離して付けるだけでしたが、ブレーキハンドルは車体側面の穴が小さ過ぎてそのままでは付きませんでした。0.7mmのピンバイスで穴をひろげて、少量のゴム系接着剤とともに取り付けました。うーむ、KATOらしくもない…
↑カプラーをダミーに交換してみたところ。見た目が引き締まって良いです。ナックルカプラーに交換したハチロクとの連結を考えるとKATOカプラーに交換しちゃうのもアリですね。
↑貨物列車セットの構成で端にくるワムのカプラーは、ハチロクとの連結のために片方をKATOカプラーに交換しました。
それでは走行動画をどうぞ。三重連走行シーンでは、サウンドカード〈8620〉の音を重ねて雰囲気を出してみました(^.^)
【走行模型】
KATO 2028-1 8620 東北仕様
【走行模型の私的五段階評価】
★…1ポイント ☆…0.5ポイント
※★3つが標準です。あくまで個人の感想です。
外観の細密さ★★★★★
走行の安定性★★★★☆
走行の静粛性★★★★★
取扱いの容易さ★★★★☆
溢れ出る魅力★★★★★
総合評価:★★★★★
外観の細密さはNゲージ蒸気の最高峰と言って良いのでは。貨物列車セットを購入する必要はありますが、別パーツで形態差を再現できるのも良いですね。
フライホイール動力のしっとりとした走りは低速も安定しているのですが、TOMIXの常点灯コントローラーとの相性なのか少しラピッドスタート気味。走行音は静かで素晴らしいです。
交換パーツ等の付け易さは抜群ですが、なにせ各所が繊細なので壊さないように気を遣います。よって取扱い易さはやや減。
Nゲージとは思えない存在感があって魅力たっぷりです(^^)
【走行模型】
MICRO ACE A6101 8620形 デフ付き
【走行模型の私的五段階評価】
★…1ポイント ☆…0.5ポイント
※★3つが標準です。あくまで個人の感想です。
外観の細密さ★★★★
走行の安定性★★★
走行の静粛性★★★☆
取扱いの容易さ★★★★
溢れ出る魅力★★★★
総合評価:★★★☆
発売当時としては最大限にディテールにこだわっていますが、大きなモーターと駆動系は現在の目で見るとやや残念。
走りは思ったより低速も効いて静かですが、安定性にやや欠けます。
経年劣化でパーツが取れやすくなってたりしますが、KATOほど繊細ではないのでまぁ気楽に扱えます。
長年Nゲージのハチロクの代表選手を務めただけあって、それなりに魅力あるモデルですよ( ^ω^ )
しかし、交換パーツでバリエーション展開できるKATOハチロクの作戦は大成功だと思います。全く同じ機関車を3両購入するのは金額&気分的にとてもシンドいものですが、形態差が再現できるとなると購入に踏ん切りがつきますもんね!まんまとノセられましたが大満足です(*´꒳`*)
今回も大体のところで楽しめました。