「大体」で楽しむ鉄道模型

「大体」で楽しむ鉄道模型は令和3(2021)年7月にブログURLが変更になりました。肩ひじ張らない「大体」な鉄道模型ライフを標榜しております。「大体」な感じでご覧くださいm(_ _)m

■「縁」は大切に■エンドウ 9701 京王3000系セット

皆さんこんにちは、「大体」で楽しむ鉄道模型 です。

今回は、そんなつもりは無かったのに「縁」と「変な責任感」で集めてしまったレアゲージのオハナシです。

 

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↑昨年の9月に近所のリサイクル書店に行ったところ、鉄道模型のジャンクコーナーにこれがぶら下がっていました。「おっ!?」となる方も多いと思います。エンドウの京王3000系セットのバラシ3両です。元は紙ケースに入った完成品5両セットで、1982年の発売。品番は9701が振られていたようです。同じくエンドウのNの京王5000系ほどではないですが、レアゲージに数えられることもあり、今でも衰えない人気があります。その、動力なし中間車が1両950円、先頭車が1両1,250円でした…安い!5両が揃うと1万円を軽く超えてきますからね。そもそもネットオークションでもほとんど出品がありません。狙っていたモデルではありませんが、思わず保護してしまいました。


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↑家に帰って開封の儀を執り行いました。保護ビニールに包まれており、前オーナー氏から大切にされていたことが伺えます。傷も汚れもなく、車輪もピカピカです。

この時購入したのは先頭車1両とモーター無し中間車が2両です。あと、先頭車とモーター付き中間車が1両ずつあればフル編成ですが、相手はレアゲージ…そうそう都合よく出会えるものではありません。GMのキットとか鉄コレの地方譲渡車とかと組ませてお茶を濁そうかなぁ…とか考えながらいつしか時が経ち…

 

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↑年も明けた1月に同じリサイクル書店に行ったらこれが並んでいたんですね。「おぉっ⁉︎」となりますね。今度はジャンクコーナーではなくてガラスケースの中でした。ちなみに私はこのお店、少なくとも2週にいっぺんはパトロールしています。数ヶ月間見逃していたわけではありません…と思います。


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↑…!4ヶ月の間にお値段がものすごく高騰していましたよ∑(゚Д゚) モーター付き中間車2,250円はまだしもとして、先頭車は実に3,450円です。お値段2.76倍です。前回値段をつけた店員さんがこっぴどく怒られたのでしょうか。まぁ、前回は安過ぎましたよね。「今度は高くつけて取り返せ!」とか言われたんでしょうか。

前回は3両で3,150円だったのに、今回は2両で5,700円です。流石に即買いはしませんでした。悩みましたよ、2週間くらい…


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↑まぁ、結局買っちゃったわけですが、決め手はコレですね。京王3000系実車ステンレス車体FRPの前面を付けたいわゆる「ステンプラカー」だったわけですが、エンドウのこのモデルも真鍮車体にプラ製前面を組み合わせてあるのが特徴です。完成品の前面は水色ですが、ユーザーがお好みで実車のレインボーカラーを再現できるようクリア成形の前面パーツが付属していました。前回買ったクハも今回湧いたクハも、このクリアパーツが同じ紫色で塗装されています。ビニールで保護されている所も車両の状態も見た感じウリ二つ…そう、これは同じオーナーさんが所有していた正規の5両セットの片割れじゃないでしょうか?これはもう「縁」があるとしか思えない!

それに、もともと同じ紙ケースに入って兄弟のように歩んできた5両が離れ離れなんてかわいそうです。もう一度編成にしてあげたい!「変な責任感」も発動してしまいました(*´ω`*)

前回安く入手してますから、今回高くても5両で8,850円です。1万円切ってます。マイルール「中古は1両1,000円まで」に「ただし、レア物は1両2,000円まで」と但書きを加えることにしました( ͡° ͜ʖ ͡°)

それにしても、2回目は私以外にはまったくお買い得ではない値段です。…私は狙われていたんでしょうか(笑)


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↑並べて見ると、この5両は間違いなく兄弟のように思われます。感動の再会です。いい話だ(つД`)ノ

しかし、なんで4ヶ月も間が空いてお店に出てきたんでしょうかね?しばらくすると紙の外ケースも出てきたりして…店員さん、あったら私は買いますよ(笑)

実車は学生時代にちょくちょく井の頭線を利用しましたし、友人が沿線に住んでいたこともあって馴染みがあります。存在が当たり前過ぎて意識して乗っていないので、記憶は薄いです(^^;;

そういえば、北陸鉄道に譲渡された車両を金沢駅で通りがかりに眺めたこともありました。移動中だったのでチラ見で通り過ぎちゃいましたけど、じっくり見たかったなぁ…

 

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↑さて、車両を見る前にこちらを参照しましょう。クハのケース底に折りたたんで入っていた説明書です。手書き原稿っていうのがたまりませんね。説明書によると、このモデルのプロトタイプは第10〜13編成で、デハ3100に付属のベンチレーターをつけると第6〜9編成になるそうです。いずれも非冷房で登場して冷房改造されたグループですね。ちなみに、付属ベンチレーターとナンバーは私の入手品には見当たりませんでした。


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↑まずはクハから。実車にはクハ3700とクハ3750がありますが、模型では作り分けられてはいないようです。まぁ、実車の違いを知らないから見分けようもないわけですが(*´∀`*)

 

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↑床板パーツの刻印は2両とも「18C」です。それにしても、車輪ピカピカですね。40年近く前の製品とは思えません。

 

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↑このクハから見てとれる特徴は、広幅車体、両開きの側扉、湘南スタイルの平面2枚窓、屋根上の4基の分散クーラー、それと…なんと言ってもこのパイオニア台車でしょうか。普通のNゲージの車輪は車軸の両端のトンガリが台車側枠の穴にはまって支持されているので、このような構造の再現には不向きです。エンドウの台車は車輪内側の支持箱で車軸を支えていますので、車輪の外側に装備されたディスクブレーキを心置きなく表現できるというわけです。まぁ内箱保持方式は車軸にかかる抵抗が大きいので坂道や長編成の走行には不向きという弱点もありますが。実車同様クルクル回るディスクブレーキはこの模型最大の見所ですし、コレがあるが故に人気が衰えない、とも言えます。


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↑もう一つの特徴である、真鍮車体にプラフェイスを組み合わせた湘南スタイルの前面です。ステンプラカーの面目躍如です。真鍮車体は前面中央に継ぎ目があるのですが、行先表示やなんやかやで上手く誤魔化しています。


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前照灯の点灯も問題なしです。良い!すごく良い状態ですね!

 

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↑お次は中間車です。5両編成化された実車の中間車はデハ3000、デハ3050、デハ3100の3形式で、このモデルでも作り分けられているので、正しく並べるには先ほどの説明書を参照する必要があります。ちなみにこう並んで、画像上から…

(←吉祥寺)

(Tc1)クハ3700 

(M1)デハ3000 ※モーター車

(M2)デハ3050

(M)デハ3100

(Tc2)クハ3750 ※この模型ではクハの作り分けなし

(渋谷→)

となります。

 

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↑デハの屋根上。上からデハ3000、デハ3050、デハ3100です。説明書に図示されている通り、このモデルでは屋根上の配管モールドが1両ずつ違っていて、床下パーツも2種類あります。

 

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↑デハを1両ずつ見ていきましょう。まずは吉祥寺寄りのデハ3000。この模型ではモーター車です。吉祥寺寄りにパンタがあります。

 

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↑デハ3000の屋根上の配管モールドはこちらです。

 

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↑デハ3000の床板パーツには「18A」の刻印。

 

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↑お次はデハ3050。パンタは渋谷寄り。

 

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↑デハ3050の屋根上。配管モールドが違うのがお分かりいただけるかと。

 

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↑デハ3050のあっさり目の床板には「18B」の刻印。

 

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↑デハ3100。パンタは渋谷寄り。実車では5両編成化時に挿入された車両です。もともとデハ3000と3050のパンタは両端のクハ寄りに対象に配置されていたところにこのデハ3100が追加されたので、中間3両のパンタ位置がチグハグに見えるようになってしまったらしいですね。

 

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↑デハ3100の屋根上。

 

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↑デハ3100の床板はデハ3000と共通の「18A」です。

 

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↑少し時間がかかりましたがフル編成にすることができました!達成感と嬉しさいっぱいです(о´∀`о)ナンバー欠品が惜しいですねぇ。いいインレタがないか探してみようかな。

とりあえず、走行動画に参りましょう。

https://youtu.be/ddOqfiNLakk

【走行模型】

エンドウ 9701 京王3000系セット

【走行模型の私的五段階評価】

★…1ポイント ☆…0.5ポイント

※★3つが標準です。あくまで個人の感想です。

外観の細密さ★★★★

走行の安定性★★★☆

走行の静粛性★★

取扱いの容易さ★★★★

溢れ出る魅力★★★★★

総合評価:★★★☆

古い製品なので緻密な表現ではないですが、実車通りのステンプラカーだったりディスクブレーキがクルクル回ったりと、現代製品にはない見所が満載です。

台車の抵抗が大きいので走り出しがイマイチですが、走行中は安定した走りを見せてくれます。

走行音はうっさいです。

華奢なモデルではないので、安心して取り扱えます。

かわいらしい5両編成がギチギチいいながら走るのもオールドモデルらしい懐かしい雰囲気で魅力たっぷりです(*´꒳`*)

今日も「大体」なところで楽しめました(^^)